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続・ライティング論│“ピアノマン写真”の秘密

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素人の写真ではない

2005年に「ピアノマン」と呼ばれる記憶喪失の男が話題になりました。人々の想像を掻き立てたのが、ニュースと同時に配信された男の写真でした。「ピアノマン」で画像検索すると、当時テレビで紹介された写真が出てきます。

Do you know this man? Mystery of the silent, talented piano player who lives for his music
His rendition of Swan Lake only clue to identity of stranger found soaked by the sea.

当時この写真を見て、日本のある写真家が「素人が撮った写真ではない」と、ヤラセを疑いました。確かに、男の表情といい写真の雰囲気といい、映画の一場面のようです。

逆光撮影はタブーだった

この写真家がそれ以上のコメントをしたかどうかはわからないのですが、私が見るところ、この写真で一番「素人っぽくない」のは、「逆光」で美しく人物を撮影している点です。

フィルムカメラの時代は、逆光での人物撮影は素人には禁物でした。素人が使うカメラでは、人物の顔が影になってハッキリ写らなかったからです。アナログの時代に「逆光」を利用した美しい人物写真をとるには、カメラへの投資と、それなりの知識と経験が必要だったのです。

デジタルの時代になって、そういうことはほぼなくなりました。いまやスマホのカメラですら、逆光でも人物の顔が暗く潰れることはありません。しかし、いまだに「ピアノマン写真」のような写真を取るのは簡単ではありません。いくらカメラの性能が上がっても、太陽の光自体を思うようにコントロールすることはできないからです。

ハリウッドお得意のバックライト

上の写真は、このブログのフリー画像で見つけたものです。1944年の映画「脱出」の、ボギーとバコールの写真だと思います。

この写真の、ふたりの輪郭に注目してください。髪や肩の輪郭が明るく縁取られていますよね。ふたりが背景からくっきり浮かび上がって見えるのは、そのおかげです。もしこの明るい輪郭線がなければ、暗い髪や服が背景に吸収され、ふたりのスターの存在感は大きく損なわれてしまいます。

この輪郭線は、ふたりを背後から照らす強い光、すなわちバックライトの光が作っています。これはハリウッド映画がモノクロ時代に確立し、映画がカラーになってからも使われ続けている照明法です。

「ピアノマン写真」で、ピアノマンの背後から差す太陽光の角度は絶妙です。そのおかげで、ピアノマンの輪郭が背景からくっきりと切り取られています。これはバックライトと同じ効果です。どうりで「映画の一場面」のように見えるわけです。

太陽・ピアノマン・撮影者の三者が一定の位置に関係になったときにしか、この「バックライト効果」は期待できません。偶然そうなることは、確率的にかなり低いといえます。天気、時間、ロケ場所、そしてアングル。そういった条件を考慮しつつ、「バックライト効果」を狙って初めて可能になるのが「ピアノマン写真」です。

そう考えると、はたしてピアノマンは本物だったのか、誰がなんのために撮影したのか、どうして世間を騒がせたのか、いろいろ気になりますが、それはまた別の話ですね。

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