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動画構成のコツ─基本となる5つのセオリー

動画マーケティング
この記事は約6分で読めます。

構成とは時間の構成である

動画(シナリオ)における構成は、撮影における構図に似ています。構図が要素をいかに平面上に配置するかだとしたら、構成は要素をいかに時間軸上に配置するかだといえます。

絵を描く場合、いきなり細部から描き始めると全体のバランス、すなわち構図が狂ってしまうことがあります。ですから普通はまず構図を決め、それから細部を描き込んでいきます。

動画の構成のイメージもそれと同じです。大事なのは時間的な全体像です。いきなり細かい内容を考えるのではなく、まずは内容をざっくりと整理し、各要素をどういう順序で、どれくらいの配分するかを考えなければ、構成的にバランスの良い動画にはなりません。

動画の構成とは、すなわち時間の構成です。時間の構成とは順序と配分です。極論すれば動画構成とは、ただそれだけのことでしかありません。

構成とは因果関係である

「起承転結」は物語の構成法としてよく言及される言葉です。もとは漢詩の構成法だそうですが、前項の定義に従えば、効果的な構成の「順序」を公式化したものといっていいでしょう。

「起承転結」をわかりやすく言い換えると「発端・展開・クライマックス・結末」という感じになると思います。なんとなくわかったような気になりますが、それだけではこの公式をほんとうに理解しているとはいえません。ポイントは転、すなわち「クライマックス」の理解です。

クライマックスはふつう「いちばん盛り上がるところ」と理解されています。では「盛り上がり」とは何でしょうか。

派手なシーンだからといって盛り上がるとは限りません。盛り上がるとは、受け手の内面の状態を指しています。受け手に伝わらなければ、こちらがいくらエンジンを吹かしたところで意味がありません。

構成的にいうと、クライマックスとは「解決」のことです。問題だったことが解決されるから盛り上がるわけです。そのためにはもちろん、予め「問題」が示されていなければなりません。この問題を示す部分が起、すなわち「発端」です。

この「問題→解決」というのは「因果関係」と言い換えても差し支えないと思います。

映画やドラマでは、冒頭で三角関係が生じれば「結果」を知りたいと思いますし、殺人事件が起これば「原因」を知りたいと思います。その結果や原因を示す部分がクライマックスになるわけです。

起と転を因果関係で理解すると、「起承転結」は一気に「使える」公式になります。

筆者のYouTubeチャンネルです

構成とは時間の比である

繰り返しますが、動画構成とは時間構成であり、時間構成とは順序と配分ですから、動画に「起承転結」を当てはめる場合は当然、順序だけでなく配分も考慮する必要があります。

重要なのは、動画の「起承転結」は時間的に等分ではないということです。

あくまでざっくりしたイメージですが、動画構成の「起承転結」でいちばん長くなるのは「承」、次に長いのが「起」、それらに比べてかなり短いのが「転」、さらに短く、ときにない場合もあるのが「結」です。

この比はテンプレート化できるものではなく、実際の配分は試行錯誤のうえ判断するしかありません。しかし、「起承転結」を時間配分のイメージとして捉えているかどうかは、動画製作者として非常に重要なポイントです。

なぜなら、そのイメージを持って自分の作品も含めたあらゆる動画を見るようになれば、構成の「リズム」とでもいうべきものが、徐々にではありますが、自ずと身についていくからです。

構成とはニコイチである

「ニコイチ」とは「ふたつでひとつ」というような意味です。ふたつ(2種類)の要素をペアと考え、ひとくくりとして考えると、動画を構成しやすくなります。

要素同士をペアとして結びつけるのは、「対立・対照・対比・相互補完」的な関係性です。前項で説明した「問題→解決」は、このニコイチで最大のものと考えることもできます。他には、以下のようなニコイチが考えられます。

  • 端折るか盛るか…要約してなるべく短くしたほうがいいものと、説明を加えてじっくり見せたほうがいいもの
  • 抽象化と具体化…抽象化したほうがわかりやすいものと、具体化したほうがわかりやすいもの
  • 知か情か…知に働きかけるほうが効果的なものと、情に訴えるほうが効果的なもの

他にも色々考えられると思いますが、このようなニコイチを意識することで、構成にメリハリやまとまりを与えることができます。

構成とは持続力である

「起承転結」の承は「展開」であり、時間的にいちばん長くなると説明しましたが、ここで大事になるのが持続力です。では、構成における持続力とは何でしょうか。

刑事ドラマでいうと、承は「事件発生→解決」に挟まれた部分です。ですから、この部分でやれること(作れるシーン)は、聞き込み、張り込み、取り調べなど、だいたい決まっています。にもかかわらず、作品の尺が長くなればなるほど引き伸ばされるのが、この承の部分です。

シナリオを書く立場からすれば、似たようなシーンしか許されていないにもかかわらず、観客の興味を持続させることが求められるわけです。ということは、必要なのは「細部のテクニック」です。同じ取り調べのシーンでも変化をもたせ、それが更に先を見たいと思わせる駆動力になるよう書かねばなりません。

バラエティ番組でも同じです。バトル形式にしろ街ブラにしろ、尺のほとんどは「同じようなものだけどちょっと違う」シーンを積み重ねていくことに費やされています。この「同じようなもの」と「ちょっと違う」、どちらもが重要なのです。

一定の時間を埋めるために、全体としては似たようなことを繰り返す。しかし、相手が興味を失ってしまっては元も子もないので、細かい部分で面白がらせる。「起承転結」の承は、そんなイメージです。

まとめると、構成における持続力とは以下の2点です。このふたつは、「起承転結」の承においては表裏一体のものです。

  • 恐れず積極的に繰り返すこと
  • 細分に変化と工夫をこらすこと

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