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商品動画の正しい作り方

商品 動画マーケティング
この記事は約5分で読めます。

商品をプロモーションするには、どんな動画を作ればいいのでしょうか? その方程式を解くと、大事なのは商品よりも人であるという逆説的な解が導かれます。だとすると、CMのようにプロを出演者に起用することが商品動画のいちばんのポイントとなるのでしょうか? 以下で詳しく考えます。

商品動画の3要素

Amazonの商品ページは、主に3つの要素でできています。ここでは、それらを簡略化して情報・売り・評価と呼びます。

情報商品のブランド名、外観の画像、値段、仕様などの基本データ
売り出品者による商品のセールスポイント
評価購入者による商品のレビュー

「情報」は、商品の客観的なデータです。それに対して「売り」「評価」は、販売者と購入者、それそれぞれの立場からの商品像です。つまり、主観的なものです。

ですから、「情報・売り・評価」は、ひとつの商品を3つの異なった立場から説明したものと見ることもできます。3つの異なった立場とは、客観的な立場・販売者の立場・購入者の立場です。

情報客観的な立場から商品を説明
売り販売者の立場から商品を説明
評価購入者の立場から商品を説明

商品動画はいろいろなパターンが考えられますが、ブランドイメージの流布を狙ったテレビCMなどを除けば、やはりAmazonのページと同様、基本はこの3要素だといっていいのではないかと思います。

商品動画の主役は人

ところで、そもそも動画はプロモーションに有効なのでしょうか。

ネットでは「動画マーケティング」という言葉がやたら目に付きます。要は、動画をプロモーションに使いましょうという、広告屋や私の同業者の宣伝です。

「動画ならわかりやすく伝えることができる」というのがその根拠ですが、本当にそうでしょうか。

他のエントリでも指摘しているのですが、動画がわかりやすく「情報」を伝えられるという認識は間違っていると私は思っています。

「情報」は、外観以外は主に文字情報ですから、わかりやすく伝えるにはウェブサイトのような文字媒体のほうが適しています。「情報」のみを伝えるのが目的なら、動画にする根拠は弱いと思います。

そもそも、動画が得意とするのは、視聴者の感性や感情に訴えることです。

ですから、プロモーション動画の狙いも、そこに焦点を絞るべきです。商品動画の3要素でいえば、「売り」「評価」は感性や感情に訴えるものですから、この2つこそが動画の強みを活かせる要素だということになります。

上で整理しましたが、「売り」「評価」とは、それぞれ販売者・購入者の立場から商品を説明することでした。つまり、商品動画は販売者・購入者が登場し、視聴者の感性や感情に訴えてこそ意味があるということになります。

これが最初に書いた逆説です。

関連エントリ

プロの起用が必要?

ここまでお読みになって「商品動画の主役は人って、それって結局プロを使えってことなんじゃないの?」とお思いになったかもしれません。

確かに、よい商品動画を作るためのいちばん手っ取り早い方法は、実力の確かなプロを使うことです。

たとえば通販番組だと、以下の構成をよく見かけます。

情報テロップナレーションで、わかりやすく提示
売りMCが実演などをおこなってアピール
評価タレントが購入者の代理でリアクション
実際の購入者にインタビュー

通販番組では、MCやタレントだけでなく、インタビューされる一般の購入者も「無名のプロ」だったりします。これは視聴者もわかっている、いわば暗黙の了解です。

ここでいうプロとは、広い意味での演技ができる人のことです。広い意味での演技とは、決められたセリフをなるべく自然にしゃべることです。訓練されてない素人には、カメラの前でしゃべること自体、とてもハードルの高い行為です。

実力あるプロなら素人のフリもできますが、素人にプロのマネはできません

では、素人の出演者でよい商品プロモーション動画を制作するのは無理なのでしょうか?

最近ではSNSでたくさんのフォロワーを持つインフルエンサーに商品の宣伝を依頼する企業も増えています。また、商品紹介系の人気YouTuberもたくさんいます。

そういう人たちは、いわば「有名な素人」というポジションで活動していますが、素人がいきなりインフルエンサーや人気YouTuberにはなれないことを考えれば、結局は新しい形のプロです。

やはり、ズブの素人がいきなり動画に出演しても効果は期待できないのでしょうか?

商品

素人にこそ可能性がある

冒頭でまとめたように、AmazonのようなEコマースには、購入者の商品レビューが必須です。

最近よく「サクラ」レビュワーが問題になることからもわかる通り、ネットの商品レビューは「ガチ」なものほどユーザーにとっては価値があります。つまり、そこでは素人が書いた言葉であることに価値があるということです。

通販番組では暗黙の了解だった「プロが演じる素人」は、ネットの世界では成立しづらくなっています。インフルエンサーやYouTuberによるプロモーションの流行は、その表れといえます。

しかし、インフルエンサーやYouTuberによるプロモーションも、流行れば流行るほどユーザーは「マーケティング臭」を強く感じるようになってきます。なぜなら、「有名な素人」だった彼(女)らが、「プロが演じる素人」に見えてくるからです。

繰り返しますが、ガチを求めているネットのユーザーに対しては、素人であることが最大の武器になり得ます。

そう考えると、商品動画の出演者を選ぶとき、最も重要なのはプロか素人かということではありません。

ガチとは、換言すればリアリティです。リアリティのある言葉や表現には、人を動かす説得力があります。

プロを自称していても、演技にリアリティがなければ、説得力は生まれません。逆に、言葉がたどたどしい素人でも、真に迫る印象を与えることができれば、視聴者の心を動かすことができます。

要は演出次第ということなのです。

素人かプロかに関係なく、そのキャラにふさわしい演出ができれば、視聴者に対する説得力を生むことができます。

これからの商品プロモーション動画は、ますますネットが主戦場となるでしょう。そう考えた場合、素人の出演者にこそ可能性があると私は考えています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

長年現場で培った演出力には自信があります。ぜひ制作実例ページをご覧ください。

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